パーキンソン病の代替薬物治療法:多施設共同臨床試験の結果。パーキンソン病研究会におけるHP-200
(要約)
シロバナヨウシュチョウセンアサガオ(Datura stramonium)の抗コリン成分、ムクナ豆(Mucuna pruriens)とソラマメ(Vicia faba)のレボドパ、麦角菌(Claviceps purpura)のドーパミンアゴニスト作用、カーピ(Banisteria caapi)のモノアミン酸化酵素阻害薬作用など、植物中で抗パーキンソン薬が自然発生することが知られている。
本研究ではパーキンソン病患者を対象に、ムクナ豆由来のHP-200の有効性と忍容性について検討した。
平均年齢59±9歳(±:標準偏差)のパーキンソン病患者60名(男性46名、女性14名)を対象に、12週間の非盲検試験での治療を行った。
このうち、HP-200での治療の前にレボドパ/カルビドパ合成製剤を服用していた患者は26名で、残りの34名はレボドパ未使用者だった。
HP-200は粉末(7.5gの小袋で提供)で水と混合して経口で投与された。統一パーキンソン病評価スケール(UPDRS)を用いて、ベースライン時と12週間の評価期間中に定期的に評価を行なった。
ベースラインから12週間の治療終了までにホーン・ヤール(Hoehn and Yahr)の重症度分類とUPDRSスコアにおいて統計的に有意な減少が見られた(p < 0.0001, t検定)。
症状を最適にコントロールするためのグループ平均は6±3袋(±:標準偏差)だった。
有害事象は軽度で、主に胃腸障害だった。
臨床検査報告において、有害事象は認められなかった。代替医療であるアーユルヴェーダから開発されたHP-200は、パーキンソン病の患者に有効な治療法であることが判明した。
引用)An alternative medicine treatment for Parkinson’s disease: results of a multicenter clinical trial. HP-200 in Parkinson’s Disease Study Group No authors listed
PMID: 9395621 DOI: 10.1089/acm.1995.1.249https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9395621/