ムクナ豆の効果と副作用の危険性

 はたらくムクナ豆
 

ムクナ豆の効果、危険はあるの?

ムクナ豆は体内でドーパミンに変換する有効成分L-ドーパの他、9種の必須アミノ酸やチロシン、グリシンを始めとした非必須アミノ酸などをバランスよく含む食品で、様々な健康効果が期待できます。一方でL-ドーパを多く含む性質上、摂り方によって副作用の危険を伴う場合もあります。適量を見極めて正しく利用することで、安全に効果を受け取りましょう。
ムクナ豆に期待できる効果

ムクナ豆に期待できる効果

適量が大切

手足の動きがよくなるという声が聞かれますが、適切な効果を得るためにも適量を摂ることが大切です。

ムクナ豆の副作用

  • 興奮 ※8
  • 幻覚症状 ※8
  • 妄想 ※8
  • 不随意運動(ジスキネジア)等の中枢神経症状
  • 低血圧
また、半生や生の豆を食べると下痢等を起こすことがあります。

危険を避けるための注意点

ムクナ豆を一度に食べすぎることは避けましょう。副作用発現の危険が高まります。
少量(一回3g)から始めて自分の適量を見極めましょう。
ムクナ豆の茹で汁にもL-ドーパが含まれます。一度に多く飲むことは避け、少しずつ頂きましょう。
L-ドーパ製剤との併用をする場合は服薬から時間を空けて、少量から摂取しましょう。併用について心配な方はかかりつけの医師に相談をしましょう。
血糖降下剤や降圧剤を服用している場合、薬との飲み合わせで血糖値や血圧が急激に下がる場合があるため、注意が必要です。この場合も服薬から時間を空けて、少量から摂取するようにしましょう。

それではどのようにムクナ豆を使えば良いか

●年齢を差ねて、疲れやすさ・動きにくさを感じる世代に
最近何だか「めんどくさい」「足がもつれる」「むずむずして眠れない」等、「年齢のせいかな」と諦めがちな疲れやすさや動きにくさは、実はドーパミン不足と関係するかもしれません。 いきいきと活動するために必要な神経伝達物質ドーパミンは、加齢により不足しやすくなると言われています。ドーパミンが不足すると運動障害、意欲低下など様々な症状につながる場合があるため注意が必要です。 めんどくささ、動きづらさを感じたら、ドーパミンの元となるL-ドーパを、ムクナ豆で上手に補うことをおすすめします。目安として1日3回、1回3gのムクナ豆から始めてみましょう。

動きにくい様子
●働き盛りの世代、責任世代にも
どんな人でも時に陥ってしまう、「気持ちが晴れないな」「やる気が出ないな」という時にも、ムクナ豆は強い味方となってくれます。 働き盛りの世代が「もうちょっと頑張りたい」「集中力が欲しい」という時に、家事や育児、介護を頑張る方が「元気が欲しい!」という時に、栄養ドリンク代わりに、極めて自然に近い形のムクナ豆で、L-ドーパを補うという選択肢があります。 こちらも目安として1回3gのムクナ豆を摂ってみましょう。

気分が晴れない様子  
参考文献(外部リンク) ※1 抗パーキンソン症状に関する論文 参考) R Katzenschlager, A Evans, A Manson, P N Patsalos, N Ratnaraj, H Watt, L Timmermann , R Van der Giessen, A J Lees, “Mucuna pruriensin Parkinson’s disease: a double blind clinical and pharmacological study” , J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2004 Dec ※2 うつの改善に関する論文 参考) Digvijay G . Rana and Varsha J. Galani,“Dopamine mediated antidepressant effect of Mucuna pruriens seeds in various experimentalmodels of depression” Ayu. 2014 Jan-Mar ※3 血糖低下作用に関する論文 参考) M S Akhtar , A Q Qureshi, J Iqbal,“Antidiabetic evaluation of Mucuna pruriens, Linn seeds” J Pak Med Assoc. 1990 JulDonato Donati , Lucia Raffaella Lampariello, Roberto Pagani, Roberto Guerranti,  Giuliano Cinci, Enrico Marinello, “Antidiabetic oligocyclitols in seedsof Mucuna pruriens” Phytother Res. 2005 Dec;19 ※4 降圧効果に関する論文 参考) Luis Chel-Guerrero, Saulo Galicia-Martínez, Juan José Acevedo-Fernández, Jesus Santaolalla-Tapia, David Betancur-Ancona, “Evaluationof Hypotensive and Antihypertensive Effects of Velvet Bean (Mucuna pruriens L.) Hydrolysates” J Med Food. 2017 Jan;20(1):37-45 Francisco Herrera Chalé a, Jorge Carlos Ruiz Ruiz ORCID logob, David Betancur Ancona a, Juan José Acevedo Fernández c and Maira Rubi SeguraCampos, “The hypolipidemic effect and antithrombotic activity of Mucuna pruriens protein hydrolysates” Food Funct., 2016, 7, 434-444 ※5 抗酸化作用・精子の質向上に関する論文 参考) Sekar Suresh,Elumalai Prithiviraj, Seppan Prakash, “Effect of Mucuna pruriens on oxidative stress mediated damage in aged ratsperm ” Int J Androl. 2010 Feb ※6 ED回復に関する論文 参考) Stephen O Majekodunmi 1, Ademola A Oyagbemi, Solomon Umukoro, Oluwatoyin A Odeku, “Evaluation of the anti-diabetic  properties ofMucuna pruriens seed extract.” Asian Pac J Trop Med. 2011 Aug ※7 瀬川病の緩和に関する論文 参考) 徐悦, 石黒精, 秋山倫之, 新宅治夫, 久保田雅也“ムクナ豆服用で 7 歳からの日内変動を伴う歩行障害が消失した 瀬川病の11 歳女児” 小児科臨床 72(1): 89-93, 2019. ※8 ムクナ豆の副作用・興奮の緩和・幻視・幻覚・妄想などの中枢神経症状に関する論文 参考) 西川典子, 久保円, Win Thiri Kyaw, 細川清, 高垣昌史, 菅能麻梨子, 岩城寛尚, 野元正弘“高齢者におけるムクナ豆シートの安全性- 薬物動態試験と非盲検試験 ” 薬理と治療 Volume 45, Issue 11, 1851 – 1857 (2017)

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