かつては庶民の味だった?伝統食材ムクナ豆
ムクナ豆は古くから世界に広く分布し、アジア、アフリカ、南アメリカの熱帯地域を中心に栽培が行われ、食用として用いられてきました。日本で歴史に登場するのは江戸時代です。日本でのムクナ豆の歴史をご紹介します。
江戸時代の書物に見るムクナ豆
当時の薬物学をまとめた書物・本草書の「本朝食鑑」に藜豆(れいず)として紹介されている他、貝原益軒編纂の「大和本草」にもムクナ豆についての記載があることから、少なくとも江戸時代初期には国内で栽培されていたことが分かっています。
注目すべきは前述の「本朝食鑑」。これは庶民が日常でよく口にする食品についてまとめられた書物です。これにムクナ豆が載っていることから、ムクナ豆が庶民の身近に存在した、日本における伝統食材だったことが分かります。多収を誇り、江戸の庶民の食を支えたと考えられるムクナ豆ですが、その後は一度廃れてしまいます。近年、かつての「庶民の味」国産ムクナ豆の復活を目指した取り組みが活発に行われています。
国産ムクナ豆復活への道のり
-
2008年
和歌山県立医科大学パーキンソン病研究に、和歌山県農業試験場が協力し、試験栽培が始まる
-
和歌山県みなべ町の紀州ほそ川にてムクナ豆栽培スタート
-
2016年
わかやま産業振興財団の 地域イノベーション戦略支援プログラムスタート
-
2017年
愛媛大学神経内科での研究・論文発表
-
2018年
(株)紀州ほそ川にてはたらくムクナ豆ブランド誕生
-
2020年
和歌山県上富田町にて、町ぐるみでの生産スタート全国での農地開拓スタート
-
2021年
滋賀県契約農場での栽培がスタート
-
2022年
大阪・河﨑リハビリテーション病院で研究
-
(ムクナ豆協会立ち上げ)
ムクナ豆をもう一度、家庭の食卓へ!
和歌山発のムクナ豆復活の動きは、全国に広がり盛り上がりを見せています。もう一度「身近な食品」としてどのご家庭の食卓にもムクナ豆が上る光景を目指して、紀州ほそ川では今日もムクナ豆畑を拡げ、皆様に高品質のムクナ豆をお届けしております。
おすすめ記事
関連記事